空飛ぶタイヤは社会問題に疎い人にこそ良い小説です

空飛ぶタイヤ」は、ドラマ「半沢直樹」の原作者の池井戸潤の小説です。ドラマの面白さにはまって、池井戸潤の本はほとんど読みましたが、この「空飛ぶタイヤ」は一番印象的でした。

三菱自動車のリコール隠しを描いた小説ですが、良く出版できたな!三菱自動車の抵抗はなかったのかな?と思うくらいリアルでした。そのリアルさゆえに、よく取材させてもらえたな、よく頑張って取材したな、とひどく感心もしました。

私たち30代以降の世代は、意外と社会情勢にも疎くて、選挙があっても「用事があるから行かない」とか、ニュースも見ないという社会人が意外と多いです。

そういう人にこそ、読んでほしいと思います。理解し易い文面で、事のとんでもない事件を描いているので、新聞やテレビの社会ニュースに縁遠い人でもその重要性を理解できると思いますし、社会問題への関心のきっかけにもなりうるんじゃないかと思います。小説ですから、多少の脚色はしているであろうと思われますので、全てをうのみにしてはいけないと思いますけど、おそらく事件の概要は大筋で正しいと思われます。

小説を読んだ後、車を買い替える機会がありましたが、最初から三菱自動車だけは選択肢から外しました。この小説を読んで、とてもじゃないが怖くて乗れないと思ってしまいました。今も三菱自動車は不正隠しのニュースが流れましたが、これほどの事件を起こしておきながら会社の体質が全く変わっていないのはとても残念だと思います。